この記事では、エプソンの複合機・プリンタ『EW-M530F』と『PX-M730F』の違い・選び方などを、シンプルにわかりやすくご紹介しますね。
最初にざっくりご紹介しておくと、↓のようになっています。
- 基本的には、PX-M730Fの方が全面的にすぐれている
- 特徴的な違いは「画質」「印刷速度」「印刷コスト」
- ただしEW-M530Fは、「ハガキの自動両面印刷ができる」という点だけすぐれている
EW-M530FとPX-M730Fの24の違い
全項目をご紹介すると膨大な量になってしまうので、違う項目だけ解説していきますね。
そのため、記載のない項目については、共通になります。
インク・印刷
EW-M530F | PX-M730F | ||
---|---|---|---|
インク | 独立4色 (染料+顔料) | 独立4色 (すべて顔料) |
|
最大解像度 | 4800×1200dpi | 4800×2400dpi | |
印刷コスト | A4カラー | 14.7円 | 10.5円 |
A4モノクロ | 5.1円 | 3.6円 | |
L判フチなし写真 | 30.8円 (用紙代込み) | (非公表) | |
印刷速度 | A4カラー | 8.0ipm | 11.0ipm |
A4モノクロ | 14.5ipm | 21.0ipm | |
L判フチなし写真 | 75秒/枚 | (非公表) | |
自動両面印刷 | 用紙 | ハガキもOK | 普通紙のみ |
速度 (A4カラー) | 4.5ipm | 7.0ipm | |
速度 (A4モノクロ) | 6.5ipm | 12.0ipm |
PX-M730Fは、EW-M530Fと比べて
- すべて顔料で解像度も高く、高画質
- 印刷が速く、コストも安い
- ただし、自動両面印刷は普通紙だけで、ハガキはNG
ハガキの両面印刷が多い方にとっては、EW-M530Fの方が便利です。
※ipmについてipmは「1分間に何枚印刷できるか」の目安で、数値が多い方が速いです。
ダイレクト印刷
ダイレクト印刷は、PC・スマホなどを介さずに、プリンタ自体がデータを処理して印刷する機能です。
PX-M730Fだけが対応していて、USBメモリーなどのデータを処理できます。
ADF・スキャナ
EW-M530F | PX-M730F | ||
---|---|---|---|
ADF | 給紙枚数 | 30枚 | 35枚 |
読み取り速度 | カラー:5.0ipm モノクロ:5.0ipm | カラー:8.0ipm モノクロ:12.0ipm |
|
スキャン | データを メモリーカードに 保存 | × | ● |
また、スキャンデータを画像ファイルとして保存できるのは、PX-M730Fだけです。
コピー
EW-M530F | PX-M730F | ||
---|---|---|---|
割り付け | 2面 | × | ● |
4面 | × | ● | |
コピー機能 | プレビュー | ● | ● |
濃度調整 | ● | ● | |
背景除去 | × | ● | |
コントラスト調整 | × | ● | |
鮮やかさ調整 | × | ● | |
色調補正 | × | ● | |
シャープネス調整 | × | ● | |
色相調整 | × | ● | |
バラエティコピー | IDコピー | ● | ● |
影消しコピー | ● | ● | |
パンチ穴消しコピー | ● | ● | |
1部ずつソート | × | ● |
PX-M730Fは微調整ができる他、
「1部ずつソートしてコピー」
「4面割付(4枚の原稿を1枚にまとめる)」
が便利です。
FAX
EW-M530F | PX-M730F | ||
---|---|---|---|
画質設定 | モノクロ | 3段階 | 5段階 |
カラー | 1段階 | 1段階 | |
原稿サイズ | A4 | A4/A5/B5 | |
受信最大保存数 | 100枚、 100件 | 180枚、 100件 |
|
データの外部保存 | × | USBメモリー等 |
FAXはどちらも大差ありませんが、PX-M730Fは
「A4だけでなく、A5・B5にも対応」
「USBメモリ等に保存できる」
の2点が魅力です。
本体
EW-M530F | PX-M730F | ||
---|---|---|---|
液晶画面 | 2.4型 (タッチパネル) | 2.7型 (タッチパネル) |
|
給紙枚数 | 普通紙 | 150枚 | 250枚 |
ハガキ | 30枚 | 65枚 | |
写真 | 20枚 | 50枚 | |
フチなし吸収材エラー時 | 印刷不可 | フチありなら 印刷可 |
|
耐久枚数 | 5万枚 | 8万枚 | |
本体サイズ | 375x230x347mm | 425x249x379mm | |
重量 | 6.5㎏ | 8.9kg | |
無線LAN | IEEE802.11 ac/n/a/g/b 5GHz対応 | IEEE802.11 ac/n/a/g/b 5GHz対応 |
|
接続支援 | × | iOS:QRコード Android:アプリ |
大きな違いは
- 耐久性(5万枚・8万枚)
- フチなし吸収材エラー時の動作
今回の2機種に限らず、プリンタにはハミ出したインクなどを吸収するための吸収材があります。
現在、プリンタによって、吸収材がいっぱいになった時の動作は
- 一切の印刷ができなくなる
- フチあり印刷だけできる
プリンタを使えない期間ができてしまうのは不便ですね……。
(ただし、吸収材はすぐにいっぱいになるようなモノではありません。何度もインク交換しても、まだならない場合もあります)
また、吸収材は
「自分で交換OK」
「自分で交換は不可(メーカ修理)」
の2タイプがあり、今回の2台はどちらも交換用部品が市販されていて、「自分で交換OK」です。
どっちを選ぶのが正解?
「なるべく簡潔に」と思って書き進めてきましたが、だいぶ長くなってしまいました……。
選ぶ基準は
- ハガキの両面印刷をすることが多いか
- 印刷コスト
- 本体価格
ハガキの両面印刷を行うことが多い方にとっては、EW-M530Fの方が使い勝手がいいです。
また実売価格は、これを書いている時点では、PX-M730Fの方が2,400円くらい高いです。
でもPX-M730Fは印刷コストが安いので、2,400円の差は、570枚程度の印刷で取り戻せます。
そのため、ハガキの自動両面印刷が不要であれば、PX-M730Fがおすすめです。
ちなみに通販サイトのランキングでは、PX-M730Fの方が圧倒的に人気です。
もし通販で購入されるなら、それぞれ下記リンク先が一番安いです。
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